マイナポイントを目当てにマイナンバーカードを作った方も多いのではないでしょうか?(私もその一人)。
いつもは紙で郵送していた所得税の確定申告ですが、今年はマイナンバーカード方式によるe-Tax送信をやってみたところ、自宅で完結できて非常に楽ちんでした。
これから書類を作成する方のためにも、e-Tax送信による確定申告のメリットや準備に関する情報をまとめておきます。
公式サイト令和2年分確定申告特集ページ
e-Tax送信による確定申告のメリット
税務署にも郵便局にも行かなくて良い
確定申告書は、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」で作成します。
これまで提出は、紙で出力したものを、A4封筒を用意して、受領印の入った控えを受け取るための返信用封筒(+切手)も同封した上で、郵便局から特定記録(+160円)や簡易書留(+320円)で郵送していましたが、e-TAXなら自宅で完結!
印刷費用や郵送費用もかからず、何より時間の節約になります。
最近は、自宅にプリンターを持たない人も多いですしね。
添付書類の提出が省略できる
以下の書類については、記載内容を入力してe-taxで送信することにより、税務署への提出又は提示を省略することができます。ただし、原則として5年間は求めがあれば提出できるように書類を保管しておく必要があります。
公式サイトe-Taxを利用して確定申告書を提出する場合の書類の添付省略の制度について
(対象となる第三者作成書類)
- 給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書
- 個人の外国税額控除に係る証明書
- 雑損控除の証明書
- 医療費の領収書、セルフメディケーション税制の医薬品購入の領収書、一定の取組を明らかにする書類(注1)
- 医療費に係る使用証明書等(おむつ証明書など)
- 社会保険料控除の証明書
- 小規模企業共済等掛金控除の証明書
- 生命保険料控除の証明書
- 地震保険料控除の証明書
- 寄附金控除の証明書
- 勤労学生控除の証明書
- 住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
- 特定増改築等住宅借入金等特別控除(バリアフリー改修工事)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)(注2)
- 特定増改築等住宅借入金等特別控除(省エネ改修工事等)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)(注3)
- 特定増改築等住宅借入金等特別控除(多世帯同居改修工事)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)(注4)
- 政党等寄附金特別控除の証明書
- 認定NPO法人寄附金特別控除の証明書(注5)
- 公益社団法人等寄附金特別控除の証明書(注5)
- 特定震災指定寄附金特別控除の証明書(注5)
- 給与所得、退職所得及び公的年金等の源泉徴収票(注6)
- オープン型の証券投資信託の収益の分配の支払通知書、配当等とみなされる金額の支払通知書、上場株式配当等の支払通知書(注6)
- 特定口座年間取引報告書(注6)
(注1) 平成29年分以後の所得税より、「医療費控除の明細書」又は「セルフメディケーション税制の明細書」に入力して、送信します。
(注2) 平成20年分以後の所得税について適用となります。
(注3) 平成21年分以後の所得税について適用となります。
(注4) 平成28年分以後の所得税について適用となります。
(注5) 平成23年分以後の所得税について適用となります。
(注6) 平成31年4月1日以後提出する所得税について適用となります。
還付が早い
e-Taxで提出された還付申告は3週間程度で処理されるそうです(e-Taxで1月・2月に申告した場合は、2~3週間程度で処理しているとのこと)。
e-Tax申告の手順
対応のスマートフォン又はICカードリーダライタを用意しよう
e-Tax申告を行うのには、マイナンバーカードと、マイナンバーカード読取対応のスマートフォン又はICカードリーダライタが必要です。
私はPCの方が画面が大きく作業しやすいため、ICカードリーダライタを用意しました。年に1回しか使用しないので、1,000~2,000円程度のもので十分ですが、ICカードリーダライタは公的個人認証サービスに対応しているものと対応していないものがあります。必ず公的個人認証サービスに対応した機器を選びましょう。
私は上記写真のものをAmazonで購入しましたが、特に使用上の問題はありませんでした。
iPhoneで申告する場合は、iPhone7以降の機種が対応(iOS 13.7以上)、アンドロイドの場合は一覧表で確認した方が良いです。
公式サイト対応しているスマートフォン一覧(2021年2月25日時点)
スマートフォンでは画面が小さいので、タブレットを使用することも可能です(スマートフォンのアプリ(マイナポータルAP)でタブレット端末上に表示されたQRコードを読み取ります)。
公式サイトタブレット端末からe-Tax申告する場合
PCの場合の事前準備
事前準備セットアップファイルをダウンロードしインストールする手続きが「毎年」必要です。
これにより、使用するブラウザ(Chrome、Edge、IE)に、信頼済みサイト及びポップアップブロックの許可サイトが登録されます。
また、確定申告書等作成コーナー用モジュールのインストール(Google Chrome 拡張機能(マイナポータル AP)とアプリケーション)と、JPKI 利用者ソフトのインストールが行われます。
これが一番わかりにくかった!!
JPKIって何?!って思うよね。一般人にわからない略号を使用しないで欲しい(Japanese Public Key Infrastructure:公的個人認証サービスの略らしいです)。
スマートフォンの場合の事前準備
スマートフォンで申告する場合は、「マイナポータルAP」のインストールが必要です。
マイナポータルAP
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スマートフォン専用画面が用意されているのは、給与所得、雑所得及び一時所得がある人に限られていますが、スマートフォンからもパソコンと同様の画面による申告書の作成が可能です。
還付金受け取りに指定できる口座
還付金の受け取りは預貯金口座への振込みによる方法と最寄りのゆうちょ銀行各店舗又は郵便局に出向いて受け取る方法がありますが、振り込みが便利です。
還付金の受け取りに使用できる口座は申告者本人名義である必要がありますが、一部のインターネット専用銀行については、還付金の受け取りができません。
還付金の受け取りが出来るインターネット専用銀行は年々増えていますので、事前に最新情報を確認ください。
2021年2月現在、還付金の受け取り可否は下記の通り(根拠ページへのリンクを張っておきます)。
令和2年分(2020年分)の申告・納付期限は、令和3年4月15日(木)までとなっていますので、お早めに。
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